金属恐怖症はしばしば金属アレルギーと混同されますが、実は全く別のものとされています。
金属アレルギ-の場合は主に皮膚に影響が出ますが、金属恐怖症の症状は体内に出る事が判別の基準となります。恐怖症としてはまだまだ馴染みの少ない金属恐怖症について、このページでは原因や症状、克服法を詳しく解説していきます。
金属恐怖症とは?
悩む人の多さ:★★☆☆☆
生活密着度 :★★★★☆
克服可能度 :★★★★☆
総合危険度 :★★★★☆
金属恐怖症に悩む人の数は少ないながらも生活密着度は高いので、危険度は高めと言えるでしょう。
一方でアレルギー反応ではなく恐怖症での症状であれば完全克服への可能性は比較的高いと言われています。
アレルギーとは違い周囲や家族の理解を得にくいという部分では心配の多い恐怖症なので注意が必要です。
金属恐怖症の原因と症状
金属恐怖症は2つの種類に分けられます。1つ目は特定の金属だけに恐怖を示すケースです。
銅に対するものが多く報告されていますが、ハフニウムやジルコニウム、セシウムなどのレアメタルが対象となる例もあります。
この場合、原子力などの人知が及ばない領域を想像してしまう事が恐怖症を発する原因として挙げられます。もう1つの原因は金属の質感に対して恐怖を抱くという症例です。この場合はほとんどの種類の金属が対象となるので生活への影響も格段に大きくなります。
詳しい事は未だ分かっていませんが、音恐怖症や音響恐怖症との関連が指摘されており、研究の対象になっています。
症状としては吐き気や振戦、動悸が主なものになりますが、重症時では泣き出してしまったり、パニック発作に至る例も核にされています。
金属恐怖症への対処、克服法や注意点
前述の通り、金属恐怖症は金属アレルギーと混同されがちなので、まずは家族や周囲の理解を得る事が克服へ向けての第一歩となります。なかなか理解されなくても根気よく訴えるようにしましょう。
症状大小に関わらず他の恐怖症を合併する危険性がありますので、克服へ向けての治療は医療機関での受診が望ましいとされています。
治療は認知行動療法が使われ、曝露療法と認知再構成法の2つの技法を組み合わせる事で高い効果が発揮できるようです。
完全克服の例も多く、投薬治療に至る例は非常に稀なので副作用の心配をする必要はないでしょう。
まとめ
金属恐怖症は皮膚に症状が表れるのではなく、体の内面に表れる事で金属アレルギーと区別する事ができます。
悩む人は少ないながらも生活への影響は比較的大きく、また他の恐怖症との関連が心配されるので早期の治療が勧められています。
完全克服も可能なので、ぜひ医療機関で受診してみて下さい。
あなたが金属恐怖症を克服できる日が来る事を心から願っています。